【暴行】飲酒により記憶なし 示談成立・立件なし

事件の内容

 Aさんは,居酒屋での飲食後の退店時,従業員の方とトラブルになり,蹴るなどの暴行を加えました。

 Aさんは,その居酒屋に入る前も,別のお店で飲酒をしており,かなり酔っぱらっていたため,なぜその従業員とトラブルになったかや,どのような暴行を加えたかもあまり記憶がありませんでした。

 暴行を受けた従業員の方が警察に連絡し,Aさんは,警察署に連れていかれました。

 Aさんの家族が警察署に迎えに来て,Aさんは帰宅することができましたが,今後の捜査機関への対応や被害者である従業員の方との示談を希望し,法律相談に来られました。

弁護士の活動

 弁護士は,警察署に対しAさんの弁護人に就いたことを伝えるとともに,Aさんが被害者の方と示談の意向があることから,弁護人限りで被害者の方の連絡先の開示が可能か,被害者にご意向を確認するよう依頼しました。

 間もなく警察署から連絡があり,被害者の方の連絡先の開示を受けることできました。弁護士から被害者の方に連絡をし,Aさんが反省していることや賠償金を支払い示談をしたい旨の意向を伝え,検討いただけることになりました。

 その後,被害者の方とはなかなか連絡がつながらないこともありましたが,最終的には,こちらが提案した金額で示談が成立し,また,Aさんの行為を許し,処罰を求めないという内容も加えて,示談書を締結することができました。

結果

 弁護士は,示談が成立したことを警察署に伝え,示談書の写しを提出したところ,立件されず,事件は終結しました。

 示談交渉時,なかなか被害者の方と連絡がつかなかった期間は,Aさんやご家族も不安な様子でしたが,弁護士から定期的にAさんやご家族に現在の状況を報告いたしました。そのような期間もありましたが,最終的には,ご依頼から1か月以内で示談書の締結まで完了させることができました。