【痴漢】電車内で痴漢 示談成立・不起訴処分
相談内容
Aさんは,友人とお酒を飲んだ帰りの電車内で,近くにいた女性の体を触ってしまいました。
電車が駅に到着後,その女性が鉄道警察に被害を訴えたことにより,警察が事件を把握し,事情聴取を受けました。
Aさんには,同種の前歴がありました。被害者と示談と謝罪をしたい,前科をつけたくないことから,法律相談に来られました。
弁護士の活動
弁護士から警察署に対して,被害者と示談をしたい旨申入れ,被害者が連絡先を弁護士限りで開示いただけるか,確認をしました。
しかし,被害者の方は遠隔地におられるようで,警察でもなかなか連絡をとることができないようでした。その後,事件が検察庁に移ったあと,検察庁に再度示談ができないか,弁護士が確認したところ,被害者のご家族であれば,連絡をとることができるということでした。
その後,弁護士から,被害者のご家族の方に対して,Aさんに謝罪の気持ちがあること,慰謝料を支払いたい旨の意向があることを伝え,示談の話合いをいたしました。
被害者のご家族から被害者本人に連絡をとっていただき,被害者ご本人の意向が確認でき,示談金25万円を支払い無事に示談することができました。
結果
示談が成立した旨を,弁護士から検察官に伝えたところ,Aさんは不起訴処分となりました。
同種前歴のあるAさんの場合,示談ができなければ,罰金が科されていた可能性が極めて高かった事案です。なお,同種前歴がなくとも,罰金刑になる可能性はあります。
また,被害者ご本人が多忙や遠隔地にいる,あるいは,加害者側と直接やり取りしたくないなどの理由で,その代理人と交渉・示談をすることがあります。その場合,被害者ご本人が,その人に示談を委任したのか確認する必要があります。
今回も,ご家族ではあるものの被害者ご本人ではないことから,ご本人からそのご家族に示談を委任したことを記録に残る形で確認をいたしました。示談をした場合,検察官から被害者に示談の確認がされますので,後々,被害者が委任していない者と示談をしたということがないようにこのような確認が必要です。示談の手続きについても失敗がないように,専門家である弁護士に依頼することをお勧めします。