満額の慰謝料獲得 ひき逃げ被害(争点・治療期間,慰謝料)
事故の状況
Aさんが,自動車に乗って,走行中,前方を走っていた加害者の車両が,信号待ちのために停止していた,更にその前方の車両に追突しました。
すると,加害者は,その場からの逃走を図り,一度,車両を後退させ,前方の車両を追い越して走り去ろうとしましたが,後退させた時に,Aさんの車両の前方に衝突しました。
加害者は,それでも,逃走を図り,警察署への報告などもせず,現場から走り去りました。
弁護士の活動
Aさんは,交通事故後,約3カ月程度経過してから,法律相談に来られました。
Aさんは,まだ,身体に痛みがあるものの,相手方保険会社から,治療終了の打診を受けたということでした。
Aさんから依頼を受けた弁護士は,まず,Aさんの症状を伝えたうえで,治療期間の延長の交渉をし,当初の提案よりも半月ほど,相手方保険会社負担での治療の延長が認められました。
その後,Aさんの治療が終了し,賠償額の交渉を開始しました。
傷害慰謝料額については,相手方が,事故を起こしたにもかかわらず,その場から走り去ったという,事故態様の悪質さを主張し,交渉をしました。その結果,裁判基準の慰謝料額の100%を獲得することができました。
弁護士のコメント
保険会社との交渉では,裁判基準の8割から,せいぜい9割の慰謝料しか,認められないことが多いです。
しかし,本件では,事故状況が,ひき逃げを伴う悪質なものであったことを強調し,慰謝料が増額されるべきであることを主張したところ,裁判基準の10割の慰謝料を獲得することができました。