後遺障害7級 過失相殺後2100万円獲得(争点・慰謝料,高齢者の休業損害・逸失利益,家族の付添費)

事故状況

 歩行者であるAさんは,横断歩道がない車道の向こう側に渡ろうとした際,左方から進行してきた自動車に衝突されました。

 Aさんは,救急搬送され,足の骨折の傷害を負うとともに,足の一部を壊死により失う重傷に見舞われました。

弁護士の活動

 Aさんの治療は,半年ほどの入院を余儀なくされ,通院期間を含めると1年間以上を要しました。もっとも,弁護士から,Aさんの治療状況を相手方保険会社に定期的に報告するなどし,治療終了時まで,保険会社の負担で,治療を継続することができました。

 Aさんは,足の一部を失ってしまったため,7級の後遺障害等級が認定されました。

 相手方保険会社と金額の交渉に移りましたが,こちらの請求額に対する,保険会社の回答は,十分とは言えない金額でした。
 特に,主婦であるAさんの休業損害や逸失利益に関して,Aさんの収入をいくらと認定するのかという点に争いが出ました。Aさんは,高齢であるため,一般的な金額よりは減額されることが通常ですが,それでも,保険会社の提案額は低いものでした。そこで,弁護士は,高齢者の主婦休業損害に関する,裁判例をいくつも調査をし,裁判例に照らして,保険会社の提案額が低額に過ぎることを指摘しました。

 また,家族が付添いのために,病院にうかがった際の入通院付添費や交通費にも,一部,認められないものがありました。しかし,弁護士が,高齢者などの理由で,家族が医師と治療方針などの説明を受けたり,看護師とのやり取りを行う必要があったことを説明し,広く認められることになりました。

 このような交渉を重ね,当初の保険会社の回答額から300万円以上,増額した金額で,示談することができました。

弁護士のコメント

 高齢者の主婦休業損害,逸失利益は,高齢者でない方の損害に比べて,減額されて算出されることが一般的ではありますが,減額の程度も妥当なものとなるように,調査,交渉をいたしました。

 過失割合についても,Aさんは,事故時の状況の記憶が完全には定かではなかったため,弁護士が検察庁に対して,実況見分調書等の記録を取り寄せ,事故状況・過失割合を検討いたしました。

 交通事故に遭われた方,保険会社の提案が妥当であるか確認したい方は,ぜひ,船橋ハーバー法律事務所にご相談ください。