後遺障害異議申立てが認められ,170万円増額(争点・後遺障害等級,慰謝料,休業損害,逸失利益)

事故の状況

 Aさんが勤務先の業務中,車の運転で,赤信号で停止していると,後方から来た自動車に追突されました。

 Aさんは,頸椎捻挫の傷害を負い,事故から3か月経っても仕事に復帰できない状況でした。

 Aさんは,会社を休業中,十分な補償がされるのかや後遺障害等級の認定など,交通事故の手続き全般にご不安があり,相談にいらっしゃいました。

弁護士の活動

 当初,相手方保険会社は,会社に復帰できない,Aさんの休業損害を支払っておりましたが,しばらくすると,保険会社から休業損害の支払の打切りの話がきました。弁護士が,保険会社と交渉し,休業損害の支払期間を延ばすことができましたが,それでも,Aさんの復帰の目途が立たなかったため,保険会社が休業損害の支払を打ち切って以降は,労災の休業補償給付の申請・受給をし,治療を継続しました。

 症状固定に至ったものの,Aさんには,日常生活や仕事に悪影響が生じるほどの,症状が残っていました。
 そのため,後遺障害認定手続きを行いましたが,当初,後遺障害非該当の結果になりました。しかし,Aさんが症状に悩まされる状況を見ていると,このまま非該当の結果を承服することはできませんでした。そこで,弁護士は,Aさんが通っていた病院の主治医に医療照会をし,Aさんの症状が事故当初から一貫していることや,その症状の程度,医療記録からうかがわれる所見などを指摘し,異議申立てをいたしました。

 その結果,後遺障害等級14級に該当するとの判断を得ることができました。 

 その後,後遺障害等級14級を前提に,保険会社と交渉し,最終的には,Aさんが納得できる金額で,示談をすることができました。後遺障害等級が非該当の場合と比較すると,170万円以上,賠償額が増額したことになりました。

弁護士のコメント

 Aさんは,症状固定後も,仕事に復帰できないほどの症状が残存していたため,当初の結果を覆し,後遺障害等級認定の判断を得られたことは,弁護士としても安堵しました。

 後遺障害等級の認定を目指す方や,一度出た決定対して異議申立てを考えている方は,船橋ハーバー法律事務所にご相談ください。