後遺障害異議申立 非該当→14級認定(争点:傷害慰謝料,後遺障害慰謝料)

事故の状況

 歩行者であるAさんが歩いていると,前方から車が進行してきました。車は,Aさんを避けることができず,Aさんに衝突しました。

 Aさんは,頸椎捻挫・腰椎捻挫などの怪我を負い,救急車で搬送されました。

 Aさんは,治療を終えた段階で,法律相談に来られました。

弁護士の活動

 Aさんは,症状固定により治療を終えた段階でも,日常生活に支障がでる疼痛や痺れの症状が残存しておりました。そこで,後遺障害等級の認定調査を行いましたが,当初の結果は,非該当でした。

 しかし,弁護士は,Aさんの主治医に医療照会をし,Aさんの治療経過や症状について意見をうかがったり,Aさんから事故の状況,治療中や現在の症状や日常生活,仕事への支障を聴き取り,書面にまとめました。これらの資料やAさんの症状が後遺障害等級に該当することを主張する書面を作成し,異議申立てをしました。

 その結果,非該当であった当初の結果が覆り,14級に該当するとの判断になりました。

 そして,後遺障害等級14級に該当することを前提に,相手方保険会社と示談交渉をしました。傷害慰謝料,後遺障害慰謝料は,こちらからの請求を下回る回答でしたので,交渉を重ね,当初の請求に近い金額で示談をすることができました。

弁護士のコメント

 後遺障害等級認定がされた場合は,後遺障害慰謝料と逸失利益が請求できるようになりますので,認定がされない場合に比べ,大きく賠償金額は変わってきます。本件も,後遺障害等級が認定されたことにより,賠償金額は100万円以上増額しました。

 長期間,治療を継続しても,症状が残存している場合は,症状固定後に後遺障害等級認定調査をすることが考えられますので,その際は,弁護士にご相談されることをお勧めします。