【窃盗】取引先から商品を窃取 会社からの賠償請求額を減額交渉し,示談成立・立件なし

相談内容

 会社員であったAさんは,勤務先の取引先である会社に訪問した際,取引先の倉庫から商品を窃取していました。
 Aさんは,その商品を一部転売していました。

 そのことが,取引先に発覚したため,取引先から勤務先へ報告があり,Aさんは,勤務先から事情を説明するように求められていました。

 Aさんは,取引先や勤務先への民事の賠償責任や窃盗の刑事責任のことで,今後のことが不安になり,ご相談に来られました。

弁護士の活動

 弁護士は,Aさんの勤務先へ連絡し,勤務先と取引先との間で,現在どのようなやり取りがされているか確認しました。

 この件については,まずは,勤務先が取引先と話し合いをし,窃取した商品の賠償は,勤務先が立て替えて,支払うことになりました。

 その後,勤務先は,代理人弁護士を立てて,Aさんに対して,立て替えた賠償金の請求をしました。それだけでなく,Aさんは,勤務先から,取引先との取引が失われたことによる収入の減少という損害の請求も受けました。

 弁護士は,勤務先の代理人弁護士と示談交渉を開始しました。
 特に,取引先を失ったことによる損害の請求額が高額であり,Aさんにはなかなか支払えない金額でした。
 弁護士は,請求額が妥当であるかを確認するため,勤務先に資料の提出をお願いし,請求額の一部については,損害額には含まれないのではないかと,こちらの見解を伝えました。
 また,Aさんの資力を資料とともに説明するなどして,当初の請求額から,大幅な減額をすることができ,示談が成立しました。

結果

 Aさんと勤務先の間で,示談が成立し,取引先もAさんの窃盗を警察署に報告することはなく,事件は終結しました。

 この件が,もし,警察署に申告がされていた場合,関係者が多数いることや窃取した商品がAさんの元に残っていため,逮捕されていた可能性が十分ありましたす。

 しかし,本件では,警察署に被害申告がされる前に,示談が成立し,逮捕されることや刑事処分を受けることもなく,終結することができました。

 勤務先での不祥事など,刑事弁護のご相談は,船橋市の船橋ハーバー法律事務所がお力添えいたします。