夫婦での交通事故被害 保険会社提示額から約3倍増額(争点・主婦休業損害,傷害慰謝料)

事故状況

 Aさんは,妻であるBさんと共に車に乗っていると,後方の車から追突される事故に遭いました。

 事故当初は,Aさんが事故に関する手続きを対応していましたが,警察への届出,ご自身や妻Bさんの怪我のこと,物損の金額のことなど,ご自身でどのように対応すべきがご不安になり,事故から約2週間後,ご夫婦で法律相談にいらっしゃいました。

弁護士の活動

 夫Aさん,妻Bさんいずれもむち打ち(頸椎捻挫)の怪我を負っていました。
 治療中は,定期的に症状や治療状況を弁護士から相手方保険会社に報告し,約6か月間,保険会社からの治療費の支払を受けながら,治療を継続することができました。

 治療終了後,示談交渉を開始しましたが,家事を行う妻Bさんの休業損害の金額に大きな隔たりがありました。
 しかし,弁護士が保険会社との交渉を重ね,最終的に,妻Bさんに関して,当初保険会社が提示してきた金額の約3倍の金額で示談をすることができました。

 また,Aさんについても傷害慰謝料の金額の増額交渉をし,当方の提案額に近い金額で示談をすることができました。

弁護士のコメント

 サラリーマンの方に休業損害が生じた場合は,給与の減少という目に見える形で損害額を把握でき,会社に休業損害証明書を作成してもらうこともできます。しかし,主婦の場合は,事故による家事に対する悪影響の程度を金額ですぐに表すことができないため,相手方保険会社との間で争いが生じやすいです。
 それでも,家事にどのような支障が生じたかを診断書等から確認できる症状と照らし合わせて主張することで,主婦としての休業損害を獲得でき,賠償額も保険会社提示額から上げることができる場合が多いです。